アモキシシリン(Amoxicillin)の効果と使い方
アモキシシリンの概要
アモキシシリン(Amoxicillin)は、ペニシリン系抗生物質と呼ばれる種類の成分です。
この成分は、1970年代にグラクソ・スミスクラインが開発したもので、現在日本ではアステラス製薬が販売する「サワシリン」などが、このアモキシシリンを含んだ薬として有名です。
また、アモキシシリンは成分名ですが、薬の名前としても利用されています。
日本では日医工やトーワといった会社が、「アモキシシリンカプセル」という名前で、このアモキシシリンが含まれた薬を販売しています。
アモキシシリンは、グラム陽性菌と一部のグラム陰性菌に対して効果を発揮します。
性病の中では、梅毒や淋病などで使用されます。
特に、梅毒では現在も第一選択薬としてあげられています。
一般社団法人日本製感染症学会 -梅毒診療ガイド2018年6月
アモキシシリンの飲み方
梅毒の治療で利用する場合は、1回500mgを1日3回服用し、これを4週間以上継続します。
性病治療の中でも、梅毒の場合は、非常に長期間薬を服用する必要がありますので、必ず飲み忘れなどをしないように注意しましょう。
仮に、飲み忘れが発生した場合は、気が付いたときに早く飲むようにしましょう。
ただし、次回の服用時間が近い場合は、次の服用のタイミングまで待たなければいけません。
同時に2回分服用してはいけない薬のため、一度に服用する量には十分注意をしましょう。
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アモキシシリンの特徴
アモキシシリンはペニシリン系の代表的な薬です。
咽頭炎、気管支炎、中耳炎など、軽い感染症などで利用されることが多いです。
ペニシリン系の薬自体は副作用が少なく、小児でも使用ができます。
用途も広く安心な薬でもあるため、よく利用される薬ですが、あまり使いすぎないように言われることもあります。
というのは、菌も耐性を付けることがあり、頻繁に利用していると、耐性ができてこの成分が効かない菌が出てくることもあるからです。
菌が耐性を持っている可能性もあるため、投与完了後も完治しているか、テストをするとよいでしょう。
アモキシシリンの効果
アモキシシリンは、対象となる菌の細胞壁の合成を阻害し、菌を死滅させる働きがあります。
細胞壁は菌を守る壁のようなもので、これがなければ菌は生きることができません。
この働きによって、菌を死滅させ感染症を治療します。
また、治療対象となる感染症は多いのですが、アモキシシリンのこの作用が影響を与える菌はそこまで多くありません。
人の体の中には様々な菌が存在しており、影響を与える菌の種類が多いと、病気と関係のない菌にも作用してしまい、様々な不都合が生じます。
影響を与える菌が少ないのもこのペニシリン系の薬の特徴の一つであり、それゆえにある程度安全な薬と言われているのです。
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アモキシシリンの副作用
投与後するぐに現れる症状
服用を開始してすぐ(数時間後から1週間ほど)に、発熱や頭痛、悪寒、筋肉痛、薬疹などが起こる可能性があります。
特に女性に起こりやすいといわれています。
これは、治療の際に発生しやすい症状ですが、服用を止めるべき副作用ではありません。
1週間後ぐらいからこのような症状がでても、治療は続けるようにしましょう。
もしどうしてもつらい場合は、別の内服薬などを利用し、治療を継続します。
ペニシリンアレルギー
ペニシリンアレルギーを持っている人がいます。
その場合は、このアモキシシリンは使用ができません。
第2選択薬である、ミノサイクリンなどの利用を検討しましょう。
そのほかの副作用の一例
そのほかにも、頻度は不明ですが、発熱、発疹、蕁麻疹、下痢、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、頭痛、眠気、めまい、不眠など、様々な副作用があります。
服用後1週間程度で現れる症状と近しいものも多く、服用を止めるべきか判断が難しいものが多いですから、症状が現れた場合は医師と相談するようにしましょう。
服用の注意点
ワルファリンや避妊薬など、併用することでどちらか一方の薬の効果を高めたり、弱めたりすることがあります。
服用する際は、飲み合わせ禁止の薬をしっかりと確かめておきましょう。
アモキシシリンの種類
アモキシシリンには、様々なタイプがありますが、ここではBristol Laboratories (ブリストルラボラトリーズ/英国)製の500mgと250mgを紹介します。
治療の仕方を考えると、梅毒治療の場合は500mgのほうが利用しやすいでしょう。
1箱21錠入りとなっており、梅毒治療の場合は1週間で1箱を使い切ります。
4週間分プラス予備として、5箱ほど購入しておくとよいでしょう。
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