クラビット(Cravit)の効果と使い方
クラビットの概要
クラビットはニューキノロン系に含まれる抗菌薬で、細菌のDNA合成を阻害することで殺菌する薬です。
様々細菌に効果を持ち、性感染症から扁桃炎、肺炎、中耳炎など幅広い感染症に使用されます。
副作用が少ない薬として有名ですが、ニューキノロン系に特徴的な副作用として、光線過敏症があり、皮膚の弱い方は注意が必要です。
クラビットの飲み方
原則として、1日に1回、500mg内服します。
1錠に主成分が500mg含まれているものの場合は1錠、250mgの場合は2錠を服用します。
クラミジアの治療には、これを1週間続けます。
クラビットは抗菌薬のうち、ニューキノロンと呼ばれる系統に含まれます。ニューキノロン系は、濃度に依存してその効果を表すため、分割するのではなく、1度に十分な量を服用することが大切です。
クラビットの特徴
クラビットはレボフロキサシンを有効成分とするニューキノロン系の抗菌薬です。
少し前までは、クラミジアの治療の第一選択薬として使われていましたが、最近ではマクロライド系の抗菌薬である「ジスロマック」が主流になっています。
ジスロマックは1回の服用で効果が1週間持続し、飲み忘れの心配もなく、また、妊婦でも使える安全な薬です。
薬の効果も、クラビットと比べてジスロマックの方が優れています。これは、クラビットが昔から使われている薬であるため、その分耐性菌も増えてきてしまっているためです。
ですが、クラビットの方が広範囲の細菌に有効であるため、現在でも幅広くの感染症に対して処方されています。
最近のクラミジア治療では、クラビットはジスロマックが効かなかった場合、または過去にマクロライド系の抗菌薬でアレルギーを起こした場合の治療薬として用いられるようになってきています。
クラビットの効果
抗菌薬では、細菌を殺菌することで、腫れや痛み、発赤を改善させます。クラミジアでは自覚症状がほとんどないので、効果を実感できる方はあまり多くないかもしれませんが、腹痛の改善や増加した帯下(おりもの)の量の減少、熱がある場合は解熱などの効果が期待できます。
クラミジアは幅広い感染症に有効な薬で、クラミジア菌の他、グラム陽性菌・陰性菌、マイコプラズマなどさまざまな細菌に対して効果を表します。このため、性感染症の他、肺炎や扁桃炎、膀胱炎、中耳炎などにも使われています。
クラビットの副作用
副作用は少ないことで有名な薬ですが、発疹や頭痛、吐き気、下痢などが報告されています。
また、ニューキノロン系に特徴的な副作用として、光線過敏症があります。光線過敏症は、日光に当たった部分の皮膚に発赤や水ぶくれが生じるもので、皮膚の弱い方は注意が必要です。
この他、非常に稀ではありますが、重い副作用としてけいれん、アキレス腱障害、不整脈などが報告されています。薬の排泄に時間がかかる高齢者や腎機能が低下している方は注意が必要です。
服用の注意点
クラビットはミネラル(鉄、カルシウム、マグネシウム等)と結合してキレートと呼ばれる化合物を形成し、消化管からの吸収を妨げる働きがあります。このため、これらのサプリメントを服用している場合は、2時間以上間隔をあける必要があります。
また、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)との併用でけいれんがみられたという報告があります。NSAIDsは炎症を抑える薬で、解熱や鎮痛目的に使われる薬で、よく使われるものには「ボルタレン」「ロキソニン」「PL」などがあります。クラビット以外にも内服薬がある場合は、確認しておきましょう。
また、妊娠中の方は胎児に影響を与える可能性が否定できないため、使用は控えて下さい。
タグ:レボフロキサシン
2018/10/06