ジフルカンの効果と使い方
ジフルカン(Diflucan)はファイザーから発売されている薬です。
有効成分はフルコナゾールという成分で、真菌という種類の菌に効果を発揮する抗真菌薬です。
この真菌によって引き起こされる性感染症であれば、ジフルカンの使用が検討できますが特に患者も多く馴染みのある病気として、カンジダ症が挙げられます。
ジフルカンの効果や使い方を紹介していきます。
ジフルカンは古くから使われているカンジダ症の薬
ジフルカンの有効成分である「フルコナゾール」は大手製薬企業であるファイザーが開発した成分です。
世界で販売の承認を受けた時期は1990年となっており、古くから使われている薬の一つです。
この「フルコナゾール」は、真菌というカビの一種の菌に対して効果を発揮します。
真菌によって引き起こされる症状としては、カンジダ症が挙げられるほか、水虫も白癬菌という真菌の一種によって引き起こされます。
ただし、ジフルカンはこの水虫の治療ではほとんど使われず、真菌の中でもカンジダ症を中心に利用されることが多い薬です。
その他にカンジダ治療を行う薬として有名なものに、「カーネステン」や「エンペシドL」があります。
これらは有効成分にクロトリマゾールという成分が使われていますが、ジフルカンが口から経口投与するのに対し、クロトリマゾールは軟膏を患部に塗ったり、膣カンジダには専用の膣錠が発売されています。
つまりクロトリマゾールは、口から飲む以外の方法で治療できる薬なのです。
口から飲むと全身に成分が回るため、口から飲むよりも、皮膚に塗ったり付着させる薬のほうが安全性は高いです。
他の薬のほうが治療に優れていたり、副作用の影響などの影響を考慮した結果、ジフルカンは利用のタイミングが限定的な薬になっているといえます。
カンジダ症の原因と症状
カンジダ症は真菌が原因となりますが、正確にはこの真菌は空気中のどこにでも存在し、また人の皮膚にも少なからず存在している菌です。
カンジダ症が症状として発生するのは、この真菌が大量に発生した場合です。
大量に発生するきっかけは諸説言われていますが、例えばストレスによって免疫が弱まったり、患部周辺が湿気やすい状態でずっと維持してしまったりすることが原因と考えられます。
発生してしまっても、女性のカンジダの場合、表面的にはなかなか認識しづらいことが多いです。
かゆみや、ちょっとした痛みなどを膣の中に感じたりするとカンジダ症である可能性がありますが、本当にカンジダ症かどうかは検査などをしてみなければわかりません。
しかし、生活できなくなるほどの重たい症状はほとんどなく、症状が軽度であることから、治療されずに放置されることもあります。
体のどこにでもいる菌が原因で、大量発生を抑えれば症状は治まるため、自然治癒していることも少なからずあります。
ただし、放っておくと悪化してしまうこともあり、また異性との性行為でパートナーに感染したりする可能性もあるため、カンジダ症になったと思ったら、ちゃんと治療をすることが大切です。
治療自体は1週間程度で完了する症状のため、気が付いたらしっかりと完治させるとよいでしょう。
カンジダ症におけるジフルカンの使い方
ジフルカンは成人に対しては、50〜100mgを1日1回に口から服用します。
カンジダ治療の場合は、菌の発生を完全に抑えるまでに1週間ほどかかるといわれており、ジフルカンも7日間を服用します。
それ以降は、症状などを見て、問題がなければ治療は完了です。
もし症状が改善しない場合は、カンジダ症以外の症状の可能性もあるので、医師に相談した方がよいでしょう。
また、併用禁忌(一緒に使ってはいけない)の薬がいくつかあり、また併用をする際には注意が必要な薬も多くあります。
利用する前には必ず確認をしましょう。
ジフルカンの注意事項
ジフルカンは古い薬で、かつ利用が限定的ですが、知名度が上がった理由があります。
それが、女性の不感症治療でこのジフルカンの名前が挙げられたことです。
このフルコナゾールで女性の不感症が改善し、性行為で感じやすくなるという話しが巷で話題となり、治療ではなくて性行為の際の薬として、このジフルカンが利用されることが多くなったのです。
しかし、製造元であるファイザーが改めて薬の効果を発表するとともに、このような不感症に対して効果はない、ということを報告しています。
もしかしたら、不感症を解決する可能性はあったかもしれませんが、それにしては併用禁忌の薬がいくつもあって取り扱いが難しく、また副作用の影響も考慮すると、気軽に使える成分ではありません。
不感症が気になっていて、ジフルカンの情報を見つけても、むやみにその効果を信じて利用するのはやめましょう。
2019/04/25