カーネステン膣錠100mgの効果と使い方
カーネステン膣剤100mg(Canesten Vaginal Tablet 100mg)はバイエル製薬から発売されている、女性の性器カンジダを治療するための座薬(膣錠)です。
膣の中に入れて使う薬ですが、女性のカンジダ治療の場合は、このカーネステン膣錠のほか、女性器の表面に塗る軟膏である「カーネステンクリーム」を利用する方法が一般的です。
このカーネステン膣錠の効果と使い方について紹介します。
カーネステン膣錠は女性の性器カンジダの治療薬
カーネステン膣錠は女性の性器カンジダで利用される一般的な薬です。
この「カーネステン」ブランドは、バイエル製薬が40年近く前から提供しているカンジダ症のための薬のブランドで、世界中で利用されている薬です。
日本ではそこまで馴染みがないブランド名となっていますが、それはバイエル製薬が日本ではこの成分の薬を「カーネステン」ではなく、「エンペシド」というブランドで販売しているからです。
販売の委託を佐藤製薬に行っていますが、製造元はバイエル製薬となっていますので、この「カーネステン」ブランドの薬と「エンペシド」の薬は同一のものと思ってよいでしょう。
このカーネステンブランドに含まれている成分は「クロトリマゾール」です。
カンジダ症の原因となる真菌を死滅させる効果があります。
この真菌はいわゆるカビの一種の菌で、空気中を含めて、どこにでもいる菌です。
人の体内にも少なからずいるとされていますが、何らかのきっかけで異常増殖した際に、このカンジダ症が発生するといわれています。
一時的な珍しい病気ではなく、女性もあるいは男性も、何度も再発する可能性がある感染症です。
ただし、感染の仕方などにもよりますが、もともとの菌がそこまで危険な菌ではないことから、女性の性器カンジダも自然治癒することもあります。
症状がひどくなった場合などに利用すると考えてもよいでしょう。
また、カンジダの真菌が異常増殖するきっかけは様々あり、もともと湿気の多い皮膚などで繁殖しやすいため、そのような湿気がたまった状態にしておくと発生しやすくなります。
あとはストレスなどで免疫が低下することがきっかけになる場合もあり、カンジダ症を発症した場合は、治療のほか、再発予防として自身の生活を振りかえってみることも大事です。
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カンジダ治療におけるカーネステン膣錠の使い方
治療の仕方としては、この膣剤を1日1回膣の中に入れて、それを1週間ほど継続します。
投薬は就寝前がお勧めです。
薬が溶けてくると、膣から液体が出てくることがあるので、就寝中に投薬しておくと生活に影響がでません。
また、就寝中とはいっても服やシーツを汚してしまう可能性はあるので、生理用ナプキンをつけると安心です。
また、投薬の際は患部に指が触れることになりますが、真菌は接触によって感染する可能性があるので、投薬後は必ず手を再度洗うようにしましょう。
症状にもよりますが、女性器の外部にも症状が出ている場合は、同じカーネステンブランドから出ているカーネステンクリームという軟膏(こちらも有効成分はクロトリマゾール)を女性器の表面に塗るとよいでしょう。
1日2-3回軟膏を塗り、これも1週間ほど継続します。
真菌はこのクロトリマゾールを利用すると、1週間ほどで完全に菌が死滅すると考えられていますので、基本は治療は1週間ほどが目安になります。
あくまでも目安なので、早く治療が完了する場合もありますし、あるいは1週間たっても治療が完了しない可能性もありますが、まずは1週間治療して状況を見るとよいでしょう。
また生理や妊娠の際は、このカーネステン膣錠はなるべく使わないようにしましょう。
生理、妊娠時の利用が禁止されているわけではないため、異常をきたす可能性は低いと考えられますが、その影響がはっきりとしていないようです。
そのため、医師の判断を仰ぐのが賢明です。
医師が、妊娠や生理に与えるカーネステン膣錠の影響よりも、治療のほうが有益と判断した場合は、このカーネステン膣錠を使うようにしましょう。
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カーネステン膣錠の副作用について
カーネステン膣錠の副作用は、主に皮膚周辺に現れるものになっています。
膣剤を入れた際に痛みを感じたり、熱を感じたりすると、カーネステン膣錠の副作用の可能性が高いです。
あとは、かゆみが出たり、患部が赤らむことがありますが、かゆみはカンジダ症の症状と類似しており区別をすることが難しい可能性があります。
また患部の赤らみも、膣内を確認して識別することが難しいため、薬の副作用かどうか判別しづらいものになっています。
そのため、カーネステン膣錠の副作用を気を付けるには、まず膣錠を利用した際の患部の痛みを警戒しましょう。
ただし、このカーネステンの「クロトリマゾール」は治療効果が高い一方、副作用が強くなく、また発生率も低い薬として有名です。
日本で販売されている「カーネステン」との同一ブランド「エンペシド」について、2011年から2014年の間で、実際の臨床で利用されたの際の副作用発現率を調査した報告がインターネットでも確認できます。
この報告では、全ての種類の副作用の発現率が、3106件中5件(発現率0.2%)となっています。
医師が処方する処方薬まで含めて考えると、この0.2%という数値は薬の中では比較的副作用が発生しにくいといえます。
また、報告されている副作用も、使用の際の違和感や、膣の刺激感などで、重篤な症状に至っていないものとなっています。
新一般用医薬品製造販売後調査報告書
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000076894.pdf
このカーネステンシリーズは的確に真菌に効果を発揮し、同時に副作用は発生率が低くて軽い、ということが言えます。
40年も続くブランドには訳があると思いますが、こういったところがカーネステンシリーズが長く愛用されている特徴ともいえます。
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